台風19号が非常に強い勢力を保ったまま,10月12日(土)に関東・東海地方に上陸する恐れが出てきました.暴風域が大きく,広い範囲でサプライチェーンが途絶する可能性が懸念されます.
非常時に備え,飲料水とともにサバイバルのためのローリングストック(備蓄食品)を用意しておきたいものです.
備えておきたいのは非常食よりも災害時にも使用できる日常食
はこだて国際科学祭2019の企画展「「食」が育む、函館の未来。」では,2018年9月に発生した胆振東部沖地震をふまえ,ローリングストックについて取り上げました.ここでは,災害時以外食べないような非常食ではなく,日常食として利用でき,災害時にも使用する備蓄食品(ローリングストック)について取り上げました.災害時こそ,なるべく日常に近い食事を摂ることによって心の平静を保つことが重要になってきます.
水道や電気,ガスの供給が途絶しても耐えられる備蓄食品として,大人ふたりの1週間分の目安として,以下のようなものを挙げました.
必需品
水2Lx6本x4箱
カセットコンロ・カセットボンベx12本
米 2kgx2袋主食
乾麺(そうめん300gx2,パスタ300gx2袋)
カップ麺6個
シリアル,LL牛乳など主菜
レトルト食品(牛丼の素・カレーなど18個)
パスタソース6個
缶詰(魚・肉)18個副菜・そのほか
じゃがいも,玉ねぎなど日持ちのする野菜
砂糖・醤油・めんつゆなどの調味料
インスタントみそ汁・即席スープなど
梅干し・のり・乾燥わかめなど
野菜ジュース・果汁ジュースなど
チョコレートなど
常温でも食べられるレトルト食品
はこだて国際科学祭2019では,企画展のほか『おいしく学ぶ。いつものもしも』と題して,食と防災に関するワークショップを開催しました.ここでは,たとえスプーンがなくても牛乳パックとアルミホイルさえあればスプーンの代替ができること,通常は電子レンジや湯煎して食べるレトルト食品でも,常温であけて食べることができるものが少なくないことを実習を通じて学ぶ機会をつくりました.地震のみならず,昨今の台風被害でサプライチェーンが途絶し,ふだんの生活が脅かされることが増えてきたように実感します.そんな今だからこそ,ふだんからローリングストックについて考え,準備しておくことが必要なのだろうと痛感しています.
台風が近づいている地域にお住いの方は特に,不要不急の外出は控え,早め早めの対策をうってご安全にお過ごしください.(K.T.)