4月17日公開の中日新聞電子版,暮らし・健康面で『腸活で免疫力向上 発酵食品、食物繊維取ろう』と題し,山下病院(一宮市)消化器内科医長の泉千明さんが,免疫力を高めるために,発酵食品と食物繊維の摂取について言及しています.
腸活で免疫力向上 発酵食品、食物繊維取ろう|CHUNICHI Web
では,その内容について詳しく見ていきたいと思います!
免疫力向上・腸内環境の改善に寄与する発酵食品
IgA(免疫グロブリンA)は,細胞表面の粘膜中に広く分布しています.粘膜表面に分泌されるIgAを分泌型IgAとよび,分泌型IgA抗体として,感染症に対する生体防御の最前線を担っていることが知られています.
泉さんは,ヨーグルトやみそ,納豆などの発酵食品を食べるとIgAの分泌を促進する乳酸菌を摂取できると述べておられますが.ヨーグルトはともかくとして,みそや納豆を食べると乳酸菌を摂取できるというのは,馴染みがないとなかなかわかりづらいかもしれませんね.
みそは発酵の過程で麹や酵母以外に,乳酸菌が関わっています.乳酸菌は,塩かど,香味を付与する目的でみそ製造にひろく使われてきました.最近では,「SBL88乳酸菌」のように,機能性が確認された乳酸菌を添加することでより健康に寄与できるような商品開発も検討されています.
多様な機能を持つ「SBL88乳酸菌」|サッポロホールディングス
また.納豆も,製造過程で天然由来の乳酸菌が入り,結果として納豆菌と乳酸菌の共存発酵が行われています.また,免疫力アップが期待できる「S-903納豆菌」と同じく免疫力アップが期待できる「シールド乳酸菌」を配合した納豆も市販されています.
免疫力向上・腸内環境の改善に寄与する食物繊維
腸内の粘液層をつくる,腸内細菌の酪酸菌(酪酸産生菌)を増やすには,水溶性の食物繊維の摂取が欠かせません.水溶性の食物繊維は,海藻や根菜類,いも類,納豆などに多く含まれます.
オテル・ドゥ・ミクニオーナーシェフの三國清三さんは,弁当で不足しがちな食物繊維とビタミン類をキノコやカリフラワー,緑黄色野菜類で補い,腸内環境を整えることを考慮した「マンスール・キッチン・ミクニBENTO(弁当)」を,3月より販売開始しました.
店頭引き渡しのみでの予約販売ですが,今後,免疫力の向上を標榜したメニューが続々登場していくものと思います.
時節柄,お身体に気をつけてご安全に!(K.T.)