トマトの旨味プラス栄養成分を十二分に引き出せるトマト鍋 東南アジアでも人気急上昇!

トマトに含まれるグアニル酸が,旨味成分であるグルタミン酸の味を増強することが知られています.加工用トマトは,生食用トマトと比べると糖度の点で見劣りしますが,加熱によりグアニル酸含量が増加しグルタミン酸との相乗効果により,生で食べるトマト品種に比べて非常に強い旨味が生まれます.

トマトの旨味プラス栄養成分を十二分に引き出せるトマト鍋

加工用トマトは完熟時に収穫されます.常温出荷する生食用トマトは,賞味期間の関係で完熟前に収穫せざるをえないため,どうしても栄養面では加工用トマトよりも見劣りします.また,トマトに含まれる天然色素リコピンには非常に強い抗酸化効果が認められており,さらにリコピンは熱に強いので,炒めたり煮込んだりする調理法に適しています.完熟時に収穫した加工用トマトを用い,加熱によってより旨味が増すトマト鍋は,トマトの特徴を生かした食べ方としてお勧めです.

食の達人推奨「北のハイグレード食品」にも選ばれたトマト鍋

北海道では,北海道「食のサポーター」らによる選考を経て,道産食品のトップランナーを「北のハイグレード食品」として選定しています.2016年には恵庭市の余湖農園が商品化したトマト鍋スープ(トマト鍋の素)を「北のハイグレード食品」に選び,同市のふるさと納税返礼品の大人気商品になっています.海外からトマトピューレを輸入して加工する会社が多い中,同社では加工用トマトの生産から加工,販売までを一気通貫ですべて自社で行い,道のアンテナショップを利用して,鍋文化が浸透している東南アジアで拡販を続けているということです.

一般にはあまり知名度がないものの,いわゆる「グローバルニッチトップ(GNT)」をめざす会社として業績を伸ばしているそうですよ.

東南アジアで普及するトマト鍋

市販のトマト鍋スープにお好みの具材を煮込むだけで,オリジナルのトマト鍋がつくれます.台湾やベトナム,インドネシア,シンガポール等ではトマト鍋料理が普及しているそうで,トマト鍋に限らず,暑い地域で冷房が効いた部屋の中で鍋を食べる文化があるようです.日本の場合は,トマト消費の大部分が生食用で,加工用はトマトジュース以外は非常に少ないという統計データがありますが,抗酸化作用が認められるリコピンのほか,神経伝達物質として知られるGABAを多く含むトマトを,トマト鍋のような加工食品として摂取するという食生活も大いにアリなのではないかと思います.(K.T.)