プロテインの摂取は,ボディービルダーの方々に限らず,ダイエットを目指す一般の方々にとってもおすすめなことをご存知でしょうか.
ダイエットの方法には様々なものがありますが,ふだんの生活の中で活動量を増やすことを習慣化することに併せて,適切な量のプロテインを摂取することによって,ボディメイクが効果的に行えるようになります.特に,筋トレなどの運動と組み合わせると,より効率的な結果が期待されます.
しかしながら,生活習慣と摂取のタイミングや種類,量が適切でないと,逆に太ってしまう可能性もあります,まずは正しい知識を身につけてからプロテインを摂取するように心がけると良いと思います.
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そこで今回は,主に健康的にダイエットを行うという視点から,賢いプロテイン摂取について考えてみたいと思います.ここでは,プロテインがダイエットにおすすめする理由と注意点などについて言及します.まずは正しい知識を身につけ,その上で,効果的なダイエットについて皆様とともに考えていきましょう..
プロテインがダイエットにおすすめの理由
プロテインは.摂取することによって,それだけで腹持ちを良くというする効果があります.
腹持ちを良くすることによって,全体の食事量を減らすことができ,摂取カロリーを自然と抑えることができます.
ダイエットをする際,基礎代謝を向上するために運動を継続的に行うことはたいへん重要です.
しかし,食事面の改善を図らなければ,せっかく活動量を増やしてみても,ダイエットという観点からみて効率が悪く,やり方を見誤るとまったく効果が出ないことも少なくありません.
たとえば,食事量を減らすことによって単純に摂取カロリーを抑えることはできますが,結果として小腹が減ってしまい,ついつい間食で三食の食事で不足しているカロリーを補おうとするケースも多く見かけます.間食も摂り方しだいで血糖値スパイクを防ぎ,ダイエットにつなげることも可能ですが,無自覚に食べることで1日あたりの摂取カロリー量が増えてしまえば,逆に肥満の原因にもなりかねません.
プロテインのうち,カゼインプロテインやソイプロテインは,吸収速度がゆっくりで,腹持ちが良くなるため,結果的にストレスなく食事量を抑えることができるのでおすすめです.なかなかふだんの食事内容を改善することができない場合であれば,なおさらプロテインを利用したダイエット習慣を検討する価値はありそうです.
プロテインの効果と賢い飲み方は?
プロテインの効果は,その種類によって大きく異なります.
市販のプロテインには,カゼインプロテインやソイプロテインのように,主に腹持ちをよくするタイプのものもあれば,吸収がよく,筋肉量を含め体重を増やすことを主眼に置いたホエイプロテインもあります.
そのため,まず最初に,ご自身が必要としている効果が期待される種類のプロテインを選ぶようにすると良いと思います.また,プロテインの効果を知ると同時に,正しい飲み方を身につけることも大切かと思います.
プロテインは主に,パウダー状の荷姿の状態で販売され,実際に摂取する際に水や牛乳などに溶かして飲む場合が一般的です.最近では,用時調整が不要で,そのままごくごく飲めるプレミックスのタイプもスーパーやコンビニの商品棚で,ふつうに見かけるようになりました.
パウダー状のプロテインは,もともと吸湿性が高く,水や牛乳に対する溶解性もそれほど高くないので,専用のシェイカーを使って転倒混和して飲むことが一般的でした.企業努力によって,即溶特性を向上させ,凝集せずに飲みやすく均一に分散するよう,粉末の形状が改善されてきています.
また味付けにかんしても様々なフレーバーが登場し,「プロテインイコール溶けにくくダマになりやすく,あまり美味しくない」というイメージが変わりつつあります.フレーバーの種類も増えてきましたので.いくつかの種類の中からお好みの味のプロテインを複数選んで,ローテーションして摂取するようにすれば,味付けに飽きることもなくなり,ストレスなく美味しくプロテインを飲むことができておすすめです.
また,プロテインを単に摂取していればダイエット効果が現れるわけではありません.
まずは一日の分量ですが,体重の2倍を目安にすると良いと思います.例えば,仮に自体重が70㎏であれば,140gのプロテインを摂取するのが目安になります.
次に飲むタイミングですが,運動の45分前や朝食時,睡眠時などがおすすめです.体がタンパク質を求めている時に合わせる摂るというのが基本です.
プロテインの過剰摂取は腎臓に負担を与え健康にも影響が!
プロテインを飲むようにすることによって太りにくい体質にしたり,筋肉量を増やす効果が期待できますが,一方でプロテインの摂取しすぎにも注意しなければなりません.
何事にも言えることですが,過剰摂取は身体を壊す原因となります.
タンパク質は肝臓や腎臓で分解されますが,プロテインを過剰に摂取してしまうと,カロリー収支のバランスが崩れるという抜本的な課題が生じるだけでなく,それらの臓器に過剰な負荷がかかってしまいます.それが慢性的に続いてしまうと,肝臓や腎臓の働きが落ちる原因にもつながります.最悪,結果的に腎結石になって痛い思いをする可能性も生じます.一般的に,毎日体重1㎏に対し,3g前後のプロテインを摂取した場合に発症するリスクがあると考えられています.
ただしこの場合,仮に体重が70㎏あると仮定すれば,1日8杯程度のプロテインを飲むことになり,これだけの量を毎日続けることはほとんどないと考えられます.そのため,プロテインをダイエット目的で摂取したことによって腎結石になる可能性は,通常の食生活から大きく逸脱しなければ,ほとんど心配する必要はなさそうです.それでも.プロテインを多く摂取することによって代謝に過剰な負荷がかかり,肝臓や腎臓の働きが落ちる可能性が十分に考えられます.
ダイエットのために食習慣を見直したことで却って体調を崩してしまってもどうしようもないので,医薬品ほど厳格ではないにせよ,プロテインの摂取は規定量を守るように心がけましょう.
プロテイン初心者のおすすめの選び方
繰り返しになりますが,プロテインには原材料の由来によっていくつかの種類に分けることができ,種類が異なることによって得られる効果も変わってきます.特に,初めてプロテインをルーティンで摂取しようと考えている人ほど,ご自身に適したタイプのプロテインを選ぶためのセレクションガイド的なものが必要になると考えています.
プロテインはその由来によって,ホエイ,カゼイン,ソイの3種類のプロテインに大きく分けることができます.ホエイとカゼインは牛乳を精製してつくられていることに対し,ソイはその名の通り,大豆から精製してつくられています.
ホエイプロテインは,とくに筋肉量を多くする際におすすめです.そのため,体重を増量してがっちりした体型になりたい人におすすめですね.一方で人によってはお腹がゆるくなるというリスクもあります(相性はひとそれぞれなので,一概に良い悪いは言えないとは思いますが).
次のカゼインプロテインは,腹持ちのよさが特徴のプロテインです.腹持ちが良くなることは,飢餓の意識と向き合うことになるダイエットをしている方々にとっては喉から手が出るほど欲しい効果ですね.食べる量を減らし,摂取するカロリーを減らすことによって,ダイエットにも成功しやすく,満腹感が得られることから不要な間食をしてしまうことも減ると思います.
最後のソイプロテインは,植物由来であるため,動物由来のものに比べ筋肉量を増やす方向性としてはあまり期待が持てませんが,美容には良い効果が期待されます.
ソイプロテインは身体にやさしく,下痢などを起こしてしまう可能性も低いため,例えばホエイプロテインを試してみたものの,身体に合わずに下痢や腹痛になってしまった方などに特におすすめです.また,美容効果も期待できることから,ダイエットと美しくなることを両立させたいニーズに対して,おすすめのプロテインと言えます.
求めている効果があるタイプのプロテインを最初からきちんと選んで飲む習慣づけをすることによって,健康や生活の質(QOL)を犠牲にせずに,理想の体型に近づく第一歩を踏み出すことができるようになると思います(K.T).