縄文人の食事はどんな感じだったの?意外な食生活を徹底解説!!

今年7月,「北海道・北東北の縄文遺跡群」の世界文化遺産登録が決定し,にわかに注目を浴びている縄文文化.

その縄文文化の担い手だった縄文人は,当時どのような食事をしていたかお考えになったことはおありでしょうか.

現在と比べると食べることにもかなり苦労していたことは容易に想像できるかと思いますが,とはいえ狩猟文化で肉類だけを食べていたわけではありません.

かといって,現在の主食でもあるお米は,農耕文化が根付く以前の縄文時代にはまだありません.

そんな縄文時代の食事を参考にすると,意外に栄養バランスがとれ,見方によっては現代人よりも健康的な食生活をしていたと言えるのかもしれませんね.

ここでは,そんな魅力満載の縄文人の食事について詳しく見ていきたいと思います.




縄文人の食事は究極の低糖質で高タンパク質!!

縄文人の食事は遺跡の発掘によって得られた知見から,概してタンパク質が多く,糖質は少なめな場合が多かったということが分かってきています.

タンパク質は,魚やけものの肉等から摂取することができた一方,逆に当時では糖質を潤沢に摂取することのほうが難しかったものと考えられます.

現在では,糖質は様々な食品に含まれていて,ややもすれば過剰に摂取してしまいやすく,逆にタンパク質不足に陥りやすいことから察するに,縄文時代と現在では栄養素の摂取比率が逆転していることに気づきます.

タンパク質を十分に摂取し,糖質の摂取量が少ないので縄文人は筋肉質な人が多く,運動不足になりにくい生活習慣から肥満体質の人はいなかったのではないでしょうか.

もちろん,生活シーンにおける体を動かす割合が現代人と比べても異なりますが,食事内容の違いも大きく影響していることがお分かりでしょうか.

縄文人が食事で摂取するタンパク源は魚食?

タンパク質と言えば,脊髄反射で肉類に多く含まれているとお思いかも知れません.縄文人に関しては主に,魚からタンパク質を摂取していたものと考えられています.現に,縄文遺跡群からは,多くの漁具が見つかっています.

魚にも豊富なタンパク質が含まれて,縄文人の主食も魚が一般的であったものと考えられています.

縄文時代は,家畜を飼育して安定的な食を得る以前の時代で,もっぱらイノシシやシカなどの野生動物を狩猟して肉を食べていたことは容易に想像できるかとおもいます.

一年中通して獣を狩ることは難しく,逆に魚であれば種類は変わっても一年中捕ることが可能です.

捕獲しやすい理由から,魚が主なタンパク源ではないかと考えられ,海に面している地域であれば,マグロやカツオ,海がない地域ではフナやコイを食べていたことがわかっています.さらに,魚のほかにも貝類を食べていたこともわかっています.

意外な事実ですが,毒を持っているフグを食べていたこともわかっており,当時から毒の存在を知り,毒抜きのやり方まで知っていることは驚きを隠せませんよね.身を以て安全性を確認しつつ,縄文時代の食習慣が備わってきたことを想像することができるでしょう.

縄文人の食事の代表でもある縄文クッキーは完全食?

縄文クッキーという名前をお聞きになったことはあるでしょうか.

名前から想像できるように,縄文人が作っていたクッキーのことを指しています.

どんぐりを粉状にすり潰し,栗などの木の実を混ぜで焼いたものです.

過去に遺跡から縄文クッキーに相当する遺物が発見されたことで,初めて縄文クッキーを作って食べていたことが判明しています(縄文パンということもあります).

縄文クッキーは縄文人の主食のひとつと考えられ,特に,実ができやすい秋の季節によく食べられていたようです.

水分含量の少ないクッキーであれば一定期間保存することもできることから,保存食として蓄えられていたのかもしれませんね.

また,縄文クッキーは完全食とも言われており,生活するうえで必要となる栄養素がすべて縄文クッキーの中に含まれています.

縄文クッキーを現代風に再現することができます.

どんぐりをすり潰し,卵を加え,栗を細かく砕いて生地にし,あとは焼けば完成です.当時は使用されていませんでしたが,砂糖を使用するれば十分おいしく食べることができますよ.

「北海道・北東北の縄文遺跡群」の世界文化遺産登録が決定したこともあり,縄文クッキーもいろいろなところで市販されるようになってきています.

縄文人の食事の一つでもある縄文ハンバーグの特徴

縄文人は,ハンバーグのようなものを作って食べていた可能性があります.

現在では豚や牛など,様々な畜肉を使ってハンバーグがつくられていますが,縄文時代は牧畜を行っておらず,シカかイノシシといった獣肉が使用されていました.どんぐりを粉にして肉をミンチ状に合わせて焼いて食べていたのではないでしょうか.現在のハンバーグよりも小さく,一口サイズの仕上げられている特徴があり,貴重なタンパク源と考えられますね.

縄文ハンバーグも,縄文クッキー同様,現代風に再現することもできるので,時間が許せば一度挑戦してみてはいかがでしょうか.しかし再現度が高すぎると味付けはそっけない感じになりやすいことから,よりおいしく食べたいのであれば調味料を使用することをおすすめします.

また,山形県の道の駅では現代風にアレンジされた縄文ハンバーグを提供されているので,もし行く機会があれば一度食べてみてはいかがでしょうか.シカやイノシシの肉は,脂質が少ないので,ヘルシーです.

縄文人は食事に香辛料でもあるサンショウを使っていた!

現在では当たり前に使用している調味料や香辛料ですが,縄文時代では使用されていないとお考えの方もおられるかもしれません.

確かに現在と比べると少ないですが,香辛料にサンショウが使用されていたのではないかと考えられています.サンショウは現在でも使用される薬味であり,味付けや風味づけに使用されます.縄文時代から使用されているとなると,厳密には検証が必要ですが最古の香辛料と言えるのかもしれませんね.

縄文人は現代人と比べて食事をすることは生きることに欠かせない手段としての考えが強いことは当然ですが,それでもサンショウを使用していることから楽しみを感じていたのかもしれません.

縄文人はスープにサンショウを使っていたのではないかと考えられており,使い方は現在と大差ありませんね(K.T).